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くらしの健康診断
2025年04月09日 [くらしの健康診断]

中高年の「居場所」:人生のセカンドステージを充実させるために

居場所
みなさん、こんにちは。司法書士の清水です。
長い冬が明け、心浮き立つような季節を迎えました。新年度を機に、新しい生活をスタートされた方もいらっしゃることでしょう。
私自身、50歳を過ぎて中高年期に突入し、大きな役割であった、子育てがひと段落した今、「これから自分はどこで、誰と、どんなふうに過ごしていこうか」と改めて考える機会が増えています。
今回は、私が取り組んできた活動や経験をもとに、“中高年の皆さまが自分らしい居場所を見つけ、生きがいを持って過ごすためのヒント” をお伝えしたいと思います。

「居場所」が注目される背景
超高齢社会を迎え、単独世帯や夫婦のみの世帯が増えたことで「孤立化」が社会的課題として取り上げられています。特に勤め先を退職すると、職場というコミュニティから離れ、相談相手や気軽に顔を合わせる人が減りがちです。こうした状況は、孤独感や疎外感を強めてしまう傾向があります。
しかし、人とつながることは心の健康だけでなく、身体の健康にも大きな影響を与えます。友人や地域コミュニティとの交流が多いほど、加齢による身体機能の衰えがゆるやかになるとの報告もあるほどです。また、親しい仲間と気軽に困りごとを共有できることは、精神的ストレスを軽減し、より豊かな暮らしへとつながります。

私にとっての居場所「サードプレイス」
「サードプレイス」という言葉があります。自宅や職場ではない、もう一つの“自分らしくいられる場所”のことです。
「サードプレイス」は立場や役割、しがらみに縛られるのではなく、自ら進んで向かう場でもあり、新たな出会いと交流を通じて自分とは異なる価値観に触れることで新しい価値や文化が生まれていく可能性があります。
私は士業仲間や地元の経営者仲間が自由に集まれるサードプレイスの大切さを感じ、長年その場づくりに力を注いできました。
仕事柄、さまざまな専門職の方や地域の方と連携しなければ、住まいや暮らしのお悩みに包括的に対応することは難しいという実情があります。そこから、「気兼ねなく本音を語り合える関係性を築きたい」という思いが生まれ、よりオープンでフラットな交流の場を求めるようになりました。
当初は仕事の延長線上でスタートした取り組みが、結果として、公私ともに相談し合える仲間づくりにつながり、私にとってのかけがえのない「居心地の良い場所」が生まれました。

私のサードプレイスの例です。

「こらぼ会」
2016年に立ち上げた異業種交流の場で、2か月に1回のペースで開催しています。士業・経営者・NPO・ボランティア団体・教育関係者・地域メディアなど、多様な肩書を持つ方々が、立場や職業を超えてフラットに知識や経験を分かち合うコミュニティです。
お互いの専門分野の情報交換だけでなく、地域全体の課題を話し合ったり、一緒に取り組んだりする協力関係も生まれています。「こらぼ会」は、まさに「協働(コラボレーション)」の精神を実践する場として、多くの方にとって有益な存在になっています。

「濃いゼミ」
2024年4月に始動した、経営者として必要なマインドや知識を深めるための学びの場です。各業界で活躍する有識者・専門家をゲストに迎え、普段では聞けない裏話や最新の動向をテーマにディスカッションを行っています。
さらに、美味しい食事やお酒を楽しみながらリラックスして学べるよう、会場にもこだわっています。経営だけでなく、趣味など多彩なテーマを扱うことで、新しい知見を得て日常に新風を取り入れ、人生の扉を開くきっかけづくりを目指しています。

次のステップへの足がかり
中高年の方にとって、“自分らしい居場所” は人生のセカンドステージを豊かにするカギと言えるでしょう。
仕事や子育てなどの大きな役割から離れたあとも、「自分の生きがい」や「自分は何者か」というアイデンティティを再確認するための大切な場所だからです。

まずは、興味があることを試してみる、好きなことに挑戦してみるなど、気負わず小さな一歩を踏み出してみてください。
必ずしも成果や継続性を求める必要はありません。もし合わないと感じたら、また別のことに挑戦すればよいのです。その中で意外な出会いや気の合う仲間を見つけられるかもしれません。

また、中高年の皆さまが社会とのつながりを保ち続けることは、その方ご本人の幸福感だけでなく、地域社会の活性化にもつながります。ボランティア活動など、豊富な経験や知見を活かせる場は意外と多く存在します。ぜひ地域の情報を収集しつつ、一歩外に踏み出してみてはいかがでしょうか。

少しでも皆さまの暮らしが充実するヒントになれば幸いです。
私自身も、サードプレイスをさらに充実させながら、司法書士として、そして地域の一員として「居場所」づくりやコミュニティ形成に貢献していきたいと思います。

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