くらしの健康診断
2026年08月05日 [くらしの健康診断]
心に残ったエピソード:高齢者支援の現場からA

みなさん、こんにちは!
後見担当事務です。
当所では常時50名近くの方の被後見人(任意後見含む)の生活をサポートしております。
認知症を患っている方、障がいのある方がお世話になっている医療や福祉施設のスタッフの皆さまのご本人に対する献身的な対応ぶりに心を打たれることがしばしばあります。
今回は心温まるエピソードの一端をご紹介します。
*プライバシーを考慮し、事実関係の一部を変更しています。あらかじめご了承ください。
当所が後見人としてかかわり始めた90代前半当時、すでに特別養護老人ホームに入所されていました。
食欲もあり、車いすを自力で漕いでリビングで行われるレクリェーションにかかさず参加されるくらいお元気でした。
しかし、90代後半に入ると寄る年波に勝てず、徐々に体力が失われ食も細くなり、ベットの上で横になる時間が長くなりました。本人の顔から笑顔が消え、おしゃべりが絶えない方だったのに、スタッフからの問いかけに頷くだけのことが多くなりました。
本人になんとか元気を出してもらおうと、スタッフの試行錯誤の日々が始まりました。
なんでも「美味しい、美味しい」と言って食事やおやつを召し上がられる方だったので、好きな食べ物が何か聞いたことがなかったことに気づかれました。
戦争を体験された世代にありがちなのですが、「人様から出されたものだったらなんでも。こんなにいろんな食べ物がいただけるだけで幸せ」という言葉しか、これまでもでてこなかったそうです。
親族との関係性が疎遠なため、本人がかつてされていた昔話をスタッフ間で思い返したところ、もう80年前くらい昔の子どものころ、砂糖が貴重だった当時に食べた「かき氷」の話にゆきつきました。
本人にとっては食べることは喜びというよりも、生きるために必要な行為でしかありませんでした。
そのような状況の中で本人の口元にカップアイスの「かき氷」をスプーンですくってふくませると、閉じていた目を大きく見開き、美味しそうに、ごくんと呑み込んでくれました。
それからは、四季折々の草花が楽しめるリビングの窓際の特等席でカップアイスをほんの数口食べるのが日課になりました。
本人をけっして一人にさせない、寂しい思いをさせないという考えで、本人の体調の良い日は極力、リビングで過ごせるよう、ベットごと移動して本人を連れてきてくれました。
入居者とスタッフの会話、テレビの音、食事の匂いなど生活感にあふれたリビングが好きだった本人にとって、何よりの救いになったと思います。
このような日々を積み重ね、穏やかな最期を迎えることができました。
病状によっては入院が必要な場合もありますが、後見人としては病院のベットではなく、生活の延長線上の場で最期を迎えさせてあげたいという想いがあります。
本人そして後見人の想いを受け、往診の先生と施設の看護師・介護スタッフの皆様方が心をひとつにご本人を支えようとされる熱い想いを感じることがしばしばあります。
また、ご家族と縁遠い方にとっては、スタッフの皆様との何気ない日々のやりとりのひとつひとつにさぞ心が温まり、救われることも多いです。
スタッフの皆様がたの献身的なサポートには頭が下がります。
後見担当事務です。
当所では常時50名近くの方の被後見人(任意後見含む)の生活をサポートしております。
認知症を患っている方、障がいのある方がお世話になっている医療や福祉施設のスタッフの皆さまのご本人に対する献身的な対応ぶりに心を打たれることがしばしばあります。
今回は心温まるエピソードの一端をご紹介します。
*プライバシーを考慮し、事実関係の一部を変更しています。あらかじめご了承ください。
生活へ潤いを
90代後半の女性。当所が後見人としてかかわり始めた90代前半当時、すでに特別養護老人ホームに入所されていました。
食欲もあり、車いすを自力で漕いでリビングで行われるレクリェーションにかかさず参加されるくらいお元気でした。
しかし、90代後半に入ると寄る年波に勝てず、徐々に体力が失われ食も細くなり、ベットの上で横になる時間が長くなりました。本人の顔から笑顔が消え、おしゃべりが絶えない方だったのに、スタッフからの問いかけに頷くだけのことが多くなりました。
本人になんとか元気を出してもらおうと、スタッフの試行錯誤の日々が始まりました。
なんでも「美味しい、美味しい」と言って食事やおやつを召し上がられる方だったので、好きな食べ物が何か聞いたことがなかったことに気づかれました。
戦争を体験された世代にありがちなのですが、「人様から出されたものだったらなんでも。こんなにいろんな食べ物がいただけるだけで幸せ」という言葉しか、これまでもでてこなかったそうです。
親族との関係性が疎遠なため、本人がかつてされていた昔話をスタッフ間で思い返したところ、もう80年前くらい昔の子どものころ、砂糖が貴重だった当時に食べた「かき氷」の話にゆきつきました。
食べることを喜びへ
終末期の意識レベルが徐々に低下していく状態の時にみられる傾眠傾向が強まり、ウトウトと眠ってばかり。食欲もなく、また嚥下や呑み込む力も衰え、液体タイプの経腸栄養剤を飲むことでなんとか命をつないでいるような状態の本人。本人にとっては食べることは喜びというよりも、生きるために必要な行為でしかありませんでした。
そのような状況の中で本人の口元にカップアイスの「かき氷」をスプーンですくってふくませると、閉じていた目を大きく見開き、美味しそうに、ごくんと呑み込んでくれました。
それからは、四季折々の草花が楽しめるリビングの窓際の特等席でカップアイスをほんの数口食べるのが日課になりました。
本人をけっして一人にさせない、寂しい思いをさせないという考えで、本人の体調の良い日は極力、リビングで過ごせるよう、ベットごと移動して本人を連れてきてくれました。
入居者とスタッフの会話、テレビの音、食事の匂いなど生活感にあふれたリビングが好きだった本人にとって、何よりの救いになったと思います。
このような日々を積み重ね、穏やかな最期を迎えることができました。
病状によっては入院が必要な場合もありますが、後見人としては病院のベットではなく、生活の延長線上の場で最期を迎えさせてあげたいという想いがあります。
本人そして後見人の想いを受け、往診の先生と施設の看護師・介護スタッフの皆様方が心をひとつにご本人を支えようとされる熱い想いを感じることがしばしばあります。
また、ご家族と縁遠い方にとっては、スタッフの皆様との何気ない日々のやりとりのひとつひとつにさぞ心が温まり、救われることも多いです。
スタッフの皆様がたの献身的なサポートには頭が下がります。




