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くらしの健康診断
2025年08月08日 [くらしの健康診断]

AI時代に、司法書士に相談する価値とは?〜人の知恵とつながりが生きる「現場力」の強み〜

AI
みなさん、こんにちは。司法書士の清水です。
ChatGPTなどのAI技術が進化し、暮らしや住まい、相続や不動産などの悩みもAIに気軽に相談できる時代になりました。
「ネットで検索すれば何でもわかる」、「AIに聞けば大丈夫じゃない?」そんな声もよく耳にします。
私自身もAIは便利だと感じており、うまく活用すればとても役立つツールだと思います。

しかし 「情報を得ること」と「問題を現実に解決すること」 は別次元の話です。
私は司法書士として 20年以上、5000件以上の現場経験を積み、実際の暮らしの中でさまざまな悩みや不安に向き合ってきました。
その経験から今強く感じるのは、AI時代だからこそ「人にしかできない価値」がより重要になっているということです。

AIの得意なこと、司法書士の得意なこと

確かにAIは、膨大な情報を正確かつ迅速に整理して教えてくれます。
たとえば、
・相続登記の制度や手続きの流れ
・成年後見制度の概要
・空き家対策に関する法律のポイント
などは、AIが得意とする分野です。「知識」を得るには非常に便利な存在です。

しかし実際の相談現場では、こんな複雑なケースが数多くあります。
・家族関係がこじれており、相続がなかなか進まない
・認知症の親の財産管理をどうすれば良いか迷っている
・空き家問題で行政とやり取りが必要だが、手順も交渉もわからない
・古い登記が放置された不動産の名義変更に関係者が全国に散らばっている
・法律・税務・福祉・医療が絡む複雑な案件

こうしたケースでは 知識だけでは解決に至りません。
「誰とどう調整するか」「どんな順番で進めると家族の不満やトラブルを防げるか」「行政との交渉をどう整理するか」といった、経験知と現場対応力 が不可欠になるのです。

「士業ネットワーク+司法書士」だからできるチーム型解決

さらに重要なのが、ひとりの専門家の枠を超えた連携力 です。
私は司法書士としての仕事に加え、弁護士・税理士・不動産鑑定士・土地家屋調査士・社会保険労務士・建築士など11の士業ネットワーク「LTRコンサルティングパートナーズ」 の代表を務めています。
また、不動産会社・リフォーム業者・片付け業者・防犯業者など、暮らしや住まいの課題に対応できる専門業者の集まりである 「オーケストライフ」 という実務ネットワークも運営しています。

これにより、たとえばこんな 「チーム型の総合サポート」 が可能です。
・空き家問題 → 法的助言+名義変更+建物調査+解体+売却+税務申告まで一括支援

・相続対策 → 遺言作成+家族間調整+税務アドバイス+後見制度の導入+財産管理支援

・認知症対策 → 成年後見申し立て+不動産・金融機関対応+介護・福祉サービスとの連携

AIでは、こうしたリアルな現場の関係者を動かし、実際に人と人とをつなぎながら解決へ導く力はまだ担えません。
一方、私たちは長年培った「顔の見える信頼関係」の中で 横断的なチームを構築し、お客様一人ひとりに最適な解決策を提供しています。

AIと司法書士は「良き補完関係」に

私はAIの進化は脅威ではなく、司法書士の仕事をより進化させるチャンスだと考えています。
AIで基本的な情報を集めたり、全体像を把握したりするのはとても有効です。
その上で、「ここから先はどうしたら良いのか」「私たち家族の場合に最適な方法は何か」「関係者との調整をどう進めるか」 という段階に入ったら、ぜひ専門家の力を借りてほしいのです。
そして司法書士は、士業ネットワークや実務ネットワークとも連携することで、総合的な解決支援ができる存在 であることをもっと多くの方に知っていただきたいと考えています。

最後に 〜人に相談する価値を〜

これまで私は他士業や他の専門業者と連携して、長年争っていた相続問題を円満解決したケース、空き家を有効活用し次世代につなげたケース、認知症の家族を抱える方に後見制度と生活支援をトータルでサポートしたケースなど、AIでは到底対応できない 「現場の解決力」 を何度も体感してきました。

もし今、暮らしや住まい、相続、不動産などで「この先どうすればよいのか不安」、「家族とどう話し合えばよいかわからない」
「専門家に相談したいが、誰にどう頼めば良いかわからない」、そんな悩みがある方は、ぜひお気軽にご相談ください。
あなたの状況に寄り添い、士業ネットワークや地域の専門家とも連携して「チーム」で全力サポートいたします。
AI時代だからこそ、「人に相談する価値」をぜひ一度実感していただければと思います。